「…捻挫ですか?」
俺がそう尋ねると、陽路先輩はゆっくりと首を横に振る。そして、状態を考えるように、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「あっははー、運動不足かなー?なんかねー、腫れてもいないし痛くもないんだけど、アキレス腱辺りがヘンなんだよね。めちゃ違和感あんの。」
そう言われ、俺と慈朗が彼女の左足首に視線を移す。確かに腫れてはいない。見た目は正常だ。
「ま、痛くないからいいんだけど。ってか練習は?」
勢いよくイスから立ち上がり、陽路先輩は俺たちに問いかける。とりあえずいつも通りの様子に安心して、ほっと胸を撫で下ろした。

