君を守りたい


「渡部君は、美香と一緒にみんなのところ行くよね……?」

上目遣いで俺を見上げる、大きな瞳。
だけど俺は、そんなヤスい演技に引っかかったりしねぇ。
悪いが、俺も慈朗と同じだ。


「いや。俺もとりあえず部室戻ります。ちゃんと休憩時間内にはコートに入るんで、心配ないですから。」

「え、待って…」


秋田先輩の制止も聞かず、俺も部室まで走る。途中で追いついた慈朗と一緒に部室に入った。

中では陽路先輩がイスに腰掛け、左足首をクルクルと回しながら左手の包帯を取り替えていて。その怪我のことはもう慈朗に聞いていたからあえて彼女に聞かないが、足は…?捻挫でもしたのか?

俺たちと目が合った彼女は、おどけるように苦笑いをこぼした。