君を守りたい


でもさすが陽路先輩だった。
俺たちとは10分くらいの差があったけれど、無事にランニングを終える。面白くなさそうな3人の視線を受けながら、彼女は部室へと向かっていった。

その姿に、慈朗は何かを感じ取ったのだろう。すぐに彼女の後を追いかける。その慈朗の表情に心配になった俺も、すぐさまそのあとを追った。

でも途中で、ドリンクボトルを抱えた秋田先輩とすれ違って。そのタイミングの悪さに、思わず舌打ちしそうになるのを必死で堪え、その場をやり過ごそうとした、のに。

大抵の男なら絶対可愛いと言うであろう笑みを浮かべて、彼女は俺たちに話しかけてきた。


「お疲れ様ぁ。美香がドリンク作ったから、早くみんなのとこ行こう。きっと陽路はほっといても大丈夫だよぉ♪」


……何であんたにそんなことがわかんだよ?
ただでさえ好きじゃねぇタイプの秋田先輩に、より一層嫌悪感がわいた。