君を守りたい


「陽路先輩、大丈夫なんですか?」

「ん。たぶんね。」


俺が尋ねると、何とも自信なさげに彼女は答えた。運動は苦手ではなかったはずだけど、俺の知る限り、最近は長距離を走ったりなんてしてないハズだ。

若干心配をはらんだような表情を浮かべる陽路先輩を、慈朗は心配そうにずっと見つめていた。


「ほら、ランニング始めるぞ!」


礼二先輩の声を境に、みんなが一斉に走り出す。俺や慈朗が振り向き陽路先輩と目が合うと、彼女は小さく笑みを浮かべ、


「あたしのことは気にしないで、あんたらはいつも通りに走りな。」


確かにそう言った。