君を守りたい


ここで美香に涙を見せたりしたら、あたしの負けだ。美香に屈するなんて、死んでもイヤだ。

潤む目をこすり、あたしは屋上の真ん中に腰を下ろした。包帯の巻かれた左手を見つめ、ガーゼのしてある左頬に触れる。

頬は痛くないんだけど、左手は血液が流れる度に鈍い痛みを放っていて、無意識に表情が歪む。

そのまま何をするわけでもなくぼーっとしていると、背後でドアが開く音が聞こえた。先生だったらサボリがバレるなぁなんて、呑気に思ったりして。

でも何かもう本当に、全てがどうでもよく感じたのは事実。

自分自身、何がどうなってるのか、これからどうすればいいのか、何もかもわからなくなってきていたから。