「くだらねぇ。わざわざ聞く意味なんてねぇよ。俺たちは、陽路先輩が言うことを信じてるから。」
圭のその言葉に、あたしはやっと後ろを振り向くことができた。ゆっくりと振り向けば、5人が笑顔で大きくうなずく姿が目に映った。
「誰も、その場面を見た訳じゃないんですよ。それに、陽路先輩はそんなことをする人じゃない。」
圭の言葉に続けるように、侑希がそう言う。そんな風にあたしのことを思ってくれてることが、信じてくれることが、ただ純粋に嬉しくて。
「……ありがと。」
あたしは笑って、みんなにそうつぶやいた。今のあたしにはそう言うことが精一杯……。
一瞬でもみんなのことを、疑ってしまった自分が恥ずかしい。そんな簡単に、美香なんかに、あたしたちの信頼関係が崩されるなんてありえないのに。

