再び溜め息を零し、何となく自分の左頬へと触れてみた。誰かが処置してくれたようで、頬には冷却剤とガーゼがしてあって。
「陽路ちゃん、痛くない?」
さっき覆い被さったままの状態で、あたしの上から見下ろすように慈朗がそう問いかけてくる。スゴく心配そうな表情を浮かべる彼に、あたしはほほえみながら答えた。
「こんなの痛くないって!大丈夫。」
そして慈朗を自分の体から離し、みんなに向けて言う。
「心配かけてゴメン。さ、そろそろ帰ろ?」
未だ心配そうな顔を浮かべているのもいるけれど。あたしが大丈夫、とつぶやけば渋々うなずいてくれる。誰かが持ってきておいてくれた制服とカバンを持ち、みんなで保健室を出た。

