君を守りたい


ただ美香が「陽路にいつも仕事押しつけられてるんだ。」と、涙を流しながら訴えただけで、クラスメートのあたしへの態度は一変した。ほとんどの人があたしの存在自体を無視。まぁ、無視くらいなら全く問題ないけど。

さらに、礼二、紀彦、治があることないこと広めてくれたおかげで、三年生のフロアを歩くだけでたくさんの視線があたしに集まる。
軽く有名人みたいな?笑えないけど。

しだいに嘘で塗り固められていくあたしの世界に、自然と溜め息が出る。あぁ、もう。本当にみんな単純だ。


「陽路ぉ…。美香のこと、怒ってるぅ?」

「別に。」


美香と二人でジャージに着替え中、あたしのことを見つめながら美香は言う。

更衣室の窓から差し込む眩しい日差しが、あたしたち二人だけを包んでいた。