掻き鳴らせ、焦燥。〜春風に舞う〜



「オイオイ、ナオヤ。それじゃ「はい」としか云いづらいだろが、馬鹿っ」


「え〜、そうかなぁ〜?」


「ハルタくん、無理して感想とか云わなくていいからね。ひとまず、こんなカンジって覚えといてよ。
んじゃさ、次ハルタくんも何か弾いてみてくれるかな?
どうしよ、一人で弾く? それとも、何か有名ドコ合わせてみようか?」



回らない頭でアキトさんの言葉を飲み込む。
最近、他人と合わせるなんてしてないけど、この二人とならやってみたい。
ただ、それだけだった。