「あのさ、ハルタくん。
何もすぐに俺達とバンドを組もうって話じゃないんだ。それぞれに方向性もあるだろうし。
ただね、もし君にその気があるんなら、とりあえずお互いの音を聴いてみてさ、ゆっくり考えてみるのもありでしょ?
なんて提案なんだけど、どうかな?」
「あー、はい」
なんて、ゆっくりと解り易く丁寧に話す人なんだろう。
「ヨシッと。
じゃあまず、早速だけど俺達の音からね。
オリジナルだから耳慣れないだろうけど、方向性示すにはこれが一番だろうし、基本、曲書いてんのナオヤだから、構えないで感覚で聴いてみてよ」
「わかりました」


