家を飛び出した私に差し伸べられたのは一見優しい、けれど世間知らずな子供を食い物にする人達の汚れた手。 「家出でしょ。うちで働かない?」 「稼げる仕事紹介するよ」 「……いや、未成年だから」 私は一体どうしようと思ったのか。 一人じゃ何も出来ないのに……家を離れてそれに気付いてしまったから だから 「17でも出来る仕事紹介出来るけど?」 結局はそんな言葉に黙って従うしか、道を見付ける事が出来なかった。