「あ、あ、あたしぃ!?」



「まぁそういうことになるわね。」

クールビューティーの単衣お姉ちゃんが、いつものように冷たく言った。



「えぇ~!?学校は!?」


「まぁ転校だな。」


お父さんは正座をして、お茶をすすりながら言った。




「転校!?やだよぉ、友達もいないし、家族とも離れ離れなんて……」


「皐月……家族のためだ。犠牲になってくれ!」

三郎お兄ちゃん。面倒くさいことは、すぐに押し付ける。


「犠牲って!!そんなぁ!!」


「皐月!頑張るのよ!」

単衣お姉ちゃんと双美お姉ちゃんがガッツポーズをしながら応援する。




「皐月ねえちゃんがんばれぇ。」

サザエさんのカツオみたいな頭をしている、小学生の六郎と七郎が言った。



「ぎゃんばれぇ~。」

八郎と弓美は、まだ呂律がまわらない言葉で言った。
意味分かって言ってるのかな?


十郎は、まだ赤ちゃんなので目を丸くして、親指をしゃぶっていた。




「えぇ~そんなぁ!!いつからなの??」


「明日からだ。」


「明日ぁぁぁぁぁぁぁ!!!????????」