教室で、一人ぽつんとお弁当を広げた。


菊さんの手作り弁当。


菊さんも、あたしが今日学校に行くって知ってるなら、言ってくれればいいのに。


まったくもう!


大きな黄色の卵焼きを、一口で頬張った。


もぐもぐと口を動かして、教室を見渡す。


皆が楽しそうにグループに分かれて、ご飯を食べているのを見ていると、


なんだか余計寂しくなった。


下を向いて、美味しそうに彩られたお弁当を見つめた。


いつも、口うるさい菊さんだけど、今は菊さんすら恋しい。


菊さんが頑張って作ってくれたお弁当。


おいしく食べなきゃもったいないよね。。





満……どこいったんだろ。