満の隣に座っていた、眼鏡をかけていて、大人しそうな男の子が
「え!?」
という顔で満を見た。
「お前、後ろの空いてる席行け。」
「え!?あっ…はい。」
男の子はそそくさと荷物を持って移動してしまった。
先生は、その様子を見て少し慌てていたが、
「田中!悪いな、そこでいいか?」
と聞いた。
「は、はいっ!全然構いませんっ!」
とその男の子は言った。
……何これ?何であいつの意見が尊重されるの?
あたしはなぜか満の隣の席に座ることになった。
「暴君。」
ボソっと呟いた。
「あ゛っ!?何か言ったか?」
「何も。」



