皆にジロジロ見られながら、校舎に入っていく。
何にも悪いことしてないけど、「ごめんなさい」って謝って歩きたくなる気分だった。
…か、帰りたい(泣)
中は真新しいビルのように近代的で、木造校舎に通っていたあたしは、
ここが同じ学校とは思えない程だった。
廊下でも、行き交う人がコソコソと噂をする。
そんなことには目もくれないように満はズンズンと進んでいく。
そして、急にピタリと立ち止まると、
「ここ職員室だから。そこら辺にいる先生に頼めば対応してくれるだろ。
じゃあ、俺教室行くから。」
「あっ、うん。ありがと。」
さっさと来た道を戻っていく満。
後ろ姿を目で追った。
あぁ、行っちゃった……
アッサリしてるなぁ……
悔しいけど、今は頼れるのはあいつしかいない。
ムカつく奴だけど、いなくなると心細いな……
パンパンっ!!
両手で頬を叩いた。
「弱気になるな!!頑張れあたし!!!」
「おはようございますっ!!」
元気良く職員室のドアを開けた。



