ご主人様はイケメン三兄弟!?


「僕は、周りから見たら手が出る程羨ましいこの現状に、


不満を抱いていた。


けれど、皐月ちゃんの家の、


ねずみやヘビが出る話や、雨漏りが酷いから、傘を差してご飯を食べた話を聞いて、


恵まれていることに気付いたよ。


母が死んでしまって、父もほとんど家に帰ってこなくても、


僕には兄弟がいる。


僕は好きな絵を描くことができる。


自分がいかに幸せかを気付いたんだ。


だから、皐月ちゃんがいなくなったとしても、


僕には多くの幸せがあるから、光は消えないんだ。


けれど、今の光が全て皐月ちゃんから与えられているものだと思ったら、


皐月ちゃんがいなくなった時点で、光は消えてしまうんだ。



それを、皐月ちゃんから教わったんだよ。」



率直に言うと、戸惑ってしまった。

なぜなら、あたしは、そんなことを考えて生きてなかったから。


自分が、幸せとか、不幸とか、


考えたこともなかった。


ただ、家族が好きで、


皆が好きで、


それだけだった。




その時のあたしは、優貴さんの言葉の意味を分かっていたようで、分かっていなかった。


何か大切なものがなくなるなんて、考えてもみなかったから。