「久しぶり!!誰かと思ったよ!!
俺俺!正人だよ!小学校で同級生だった!!」


「……ああ。」


満の父親は思いっきり嫌な顔をしながら正人と名乗る男を見た。


男は嫌がられてるなんて全く気付かずに、父親の背中をドンドンと叩いて、再会を喜んでいた。


「ここ俺んちだから、茶一杯でも飲んでけよ!」


男が指差した家は、家と呼ぶには余りにお粗末な、おんぼろ家だった。


家と言われなければ、小屋や倉庫だと思っていただろう。


嫌がる父親を無視して、男は無理矢理汚い家に父親を案内した。