ご主人様はイケメン三兄弟!?

心が痛んだ。


家族の元に帰れるのは嬉しいけど、


いきなりそんな………



そういうつもりで来たわけじゃないのに。


ただ、一目会いたくて。元気にしてるか確認したくて。



あたし、


あたし………



「あたし、帰らない。」


「え?」


家族全員が驚いた表情であたしを見た。


「そりゃ、寂しいけど。そりゃ、皆と一緒に暮らしたいけど、
でも、あたしっ!!!」


言葉が続かなかった。


どうして帰りたくないのか自分でも分からなかった。


帰りたい理由ならいくらでもある。


でも、帰りたくない理由は……



一瞬、チラっと満を見た。




分からない。


分からないけど、今はまだ帰る時期じゃない気がする。


何か大きな気持ちが、あたしの後ろ髪を掴んだ。