「そんなの決まってるよ、僕だよ。」


瞬君が満面の笑みで言った。


瞬君にこんなこと相談するあたしもあたしだとは思うが、


三人の雰囲気を見て、この恐ろしい中学生は、また何かあったと気付き、あたしに根掘り葉掘り聞いてきた。


しゃべってしまったあたしがいけないとは思うけど、


人から聞きだすことにかけてはプロかと思うくらい巧妙にしかけてくる。


末恐ろしや、中学三年生。


そして、単純すぎ!あたし。





「そういう冗談はもういいから。」


疲れ気味の声で言った。


今日は何だかどっと歳をとったような、そんな気分。



「ちぇ~、皐月ちゃん、全く僕のこと男として見てないんだもんなぁ。グレちゃうよ、僕。」


「男として見てないわけじゃないけど……」


「本当!?じゃあ僕も皐月ちゃんの取り合いに混ぜてよ♪」