仕事を急いで終わらせ、
部屋でリップを塗りなおして、優貴さんの部屋に行った。
トントン
ドアをノックした。
「どうぞ。」
緊張しながら優貴さんの部屋に入る。
部屋は思った通り、綺麗に整頓されていた。
淡いクリーム色で統一された空間。
部屋の広さは満の部屋と同じなはずなのだが、物が少ないせいか広く感じた。
難しそうで分厚い本が並んでいる。
「アトリエはね、別館にあるんだ。」
「別館?」
「そう、知らない?庭に僕専用のアトリエを作ったんだ。
案内するよ。」
そうして、優貴さんの後ろに付いていくと、
広い庭の片隅に、アトリエはあった。
木々が生い茂り、可憐な花が沢山咲いていた。
その中にまるで隠れるように小屋が建てられていた。
白い丸太小屋。
鳥のさえずりが聴こえ、まるでここだけが、切り離された異空間のようだった。



