咲希の勢いが、急速に落ちていく。 金網を掴む手の力も弱くなったみたい。 「父さんは…名桜の制服を着たお前になら会ってもいいって言ってる。 その日一日だけ、じゃだめだ。 …お前が名桜の生徒になったら、ってことだ。」