制服姫

「んなことねーよ。あーあ、こんだけ近いと嫌でも会話が聞こえるから嫌になるな!」

トウマさんはおどけて笑う。だから私も笑った。

ふと、思い出した。トウマさんに会ったら聞きたいことがあったんだ。

「トウマさん?」

「なんだよ。」

「名桜って…かなり人数いますよね?なのに何でいつも屋上に人いないんですか?」

ずっと疑問に思ってた。トウマさん以外を名桜の屋上で見た事が無い。あんなに人数がいるというのに。

トウマさんは急に困ったような表情になった。何か変な事を言っただろうか?