FAKE‐LAKE

だから……。

レイの目から零れた滴が、水色の髪を伝って枕の上に落ちる。

だから、もういい。この先博士に殺されたとしても。

僕は十分幸せだ。あとは、最期まで『人間』として生きられたらそれでいい。

静かに目を閉じたレイは、小さく呟いた。

「最後に一度、“湖の国”を見たかったな……」



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



「なるほど、電気体質か。設計に無かった分、盲点だった」

フロスト博士はセティの仮説を聞いて感心したように唸った。

「体全体か一部かはわかりませんし、それがコントロール出来る物なのかも不明ですが」

遠慮がちなセティの説明に、博士は満足気に言葉を継ぐ。

「それは実験を重ねて調べればいい。手掛かりになる所をついてくれただけで大助かりだ」

「ありがとうございます」

セティはレポート用紙の束を博士に手渡し、続けた。