FAKE‐LAKE

じゃあ、来年ね。

そう言って笑顔で店を出て行ったアルの後ろ姿に、ビリーはぽつりと呟いた。

「“幸せの青い鳥”ってあいつの事言ってるみたいだな……」




アルは園内の中心にある噴水の縁に腰掛け、昼食を取った。

コーンスープとバケットサンド。挟んだ中味はハニーマスタードのドレッシングで和えられたサラダだ。

行き交う人を眺めながら食事を終えた頃、小さな女の子がアルの前に歩いてきた。

ボロボロと泣きながら一人で歩いている。お父さん、お母さんと呼びながら。

「どうしたの?」

アルは声をかけた。女の子はアルの方を振り返る。

おさげにした金髪に青い瞳。ピンクのブラウスの袖が涙で濡れていた。