新たなデータを取るためレイを診察台に寝かせて機械に繋いでいる博士はこちらに背を向けている。
時計は丁度四時十分。
今だ。
セティは布を麻酔薬で濡らし、博士に近づいた。
レイが大人しく従うため、順調に進む作業に気を取られている博士は足音に全く気付かない。
背後から素早く博士の口に布を押し当て、羽交い締めにする。不意を突かれた博士は思い切り麻酔を吸い込んだ。
「――――!」
博士はもがきながら何か言っているがセティは少しも力を緩めない。
「悪く思わないで下さい。これも私の仕事なので」
ややあってぐったりした博士を隅に放置し、セティは急いで機械に縛られたレイを解放した。何か薬を注射されたのか、呼んでも目を覚まさない。
「セティ!」
複製したカードキーを使ってアツキが研究室に飛び込んで来る。
「良いタイミングだアツキ」
セティはアンジェを抱えてアツキに渡した。
「少し予定が狂った。アツキはこの子を連れてってくれ。通りまで出たら教授が待っている」
「レイは」
「俺が連れていく。アンジェ――この子も博士の兵器だからここにいたら捕まってしまうんだ」
「分かった」
アツキはぐったりしたアンジェを抱きかかえ、セティに耳打ちした。
「一応セキュリティは全部解除してある」
「さすがシャドウ」
「だからレイを早く連れて来いよ」
先に行ってる、と言ってアツキは研究室を出ていく。セティはレイを抱えようとして屈みこんだ。
瞬間、腹部に差し込む激痛。
苦しくなって咳込んだ。ぽた、と赤黒いものが指の間から落ちる。
時計は丁度四時十分。
今だ。
セティは布を麻酔薬で濡らし、博士に近づいた。
レイが大人しく従うため、順調に進む作業に気を取られている博士は足音に全く気付かない。
背後から素早く博士の口に布を押し当て、羽交い締めにする。不意を突かれた博士は思い切り麻酔を吸い込んだ。
「――――!」
博士はもがきながら何か言っているがセティは少しも力を緩めない。
「悪く思わないで下さい。これも私の仕事なので」
ややあってぐったりした博士を隅に放置し、セティは急いで機械に縛られたレイを解放した。何か薬を注射されたのか、呼んでも目を覚まさない。
「セティ!」
複製したカードキーを使ってアツキが研究室に飛び込んで来る。
「良いタイミングだアツキ」
セティはアンジェを抱えてアツキに渡した。
「少し予定が狂った。アツキはこの子を連れてってくれ。通りまで出たら教授が待っている」
「レイは」
「俺が連れていく。アンジェ――この子も博士の兵器だからここにいたら捕まってしまうんだ」
「分かった」
アツキはぐったりしたアンジェを抱きかかえ、セティに耳打ちした。
「一応セキュリティは全部解除してある」
「さすがシャドウ」
「だからレイを早く連れて来いよ」
先に行ってる、と言ってアツキは研究室を出ていく。セティはレイを抱えようとして屈みこんだ。
瞬間、腹部に差し込む激痛。
苦しくなって咳込んだ。ぽた、と赤黒いものが指の間から落ちる。



