FAKE‐LAKE

「まずは躾からだな」

博士はレイを顎で差し、兵に言った。

「減らず口をきけなくなるまで可愛がってやれ。自分の立場が分かっていないようだ」

「はっ」

兵は手にしていた鞭を構える。

「レイ」

博士は口許だけでいやらしく笑った。負けるもんかとレイは睨み返す。

「お前が一体どこまで耐えられるのか、楽しみだ」

兵は一礼して博士を見送る。

ガシャンと重たい音をたてて扉が閉まった。



――“罰”と称した虐待が始まる。



「あう……うぅ、……っあぁ、……!!」

恐ろしい鞭の音に、苦痛に満ちた呻き声が重なる。繰り返される罵倒と少年の悲鳴。

兵が怒りに任せてレイを虐待する様子を背後に聞きながら、博士は満足そうにくすりと笑った。

「鬱憤の溜まった兵には良い餌だ」

振り向いて扉を見つめる博士の目は、人とは思えないほど冷たい。

「“実験体”のくせに人と同じ自由を求めたりするからだ」