ヒドイよ、ヒドすぎる。
どうして?
どうして潤くんからサッカーを取り上げるの?
こんなに、こんなにサッカーが大好きな潤くんから。
悔しくて悲しくて。
潤くんがどんな思いでサッカーを諦めたのか。
手に取るように、深い傷が感じられる。
「大丈夫だから、俺。」
ふんわりと潤くんの右腕がアタシの頭を包んだ。
「もう選手としてはダメだけど、こんなに風に違う形でサッカーが出来るんだから。」
髪を優しく撫でるその手。
「それにまた万桜と一緒にいられるし。」
陽が陰って風が通り抜ける。
グランドからはザクザクと走る音が小さく規則的に聞こえる。

