今週にでもサッカー部に新しいコーチが来る、と福山コーチが言っていた。

旬磨先輩とその話題で盛り上がり、帰路についた。

優しさが、旬磨先輩の気持ちが嬉しい。

いつも気に掛けていてくれる事。

アタシは、甘えていいのかな?

まだ先輩の愛ともとれる優しさが伝わって、チクチクと胸が痛む。

アタシって…ヒドイ女、かな。

ヒロ先輩の事、相談したくても旬磨先輩にはしないように、しないで済むようにしてきたつもりだったけど…。

先回りして気遣いをみせる旬磨先輩。

鳴らない電話を見つめながら、そんな事を考えていた。

いつもは『万桜何してた?』ってヒロ先輩の声が聞こえる電話。

どうしたのかな?

久保さんと、何かあったかな?

自分からかける事もできずに、アタシはただ待っていた。