それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~

あれ、万桜?

陰から走り出して来た。

泣いてる…みたいに見えた。

「キャハハ、もうちょいだって。」

万桜が出て来た所から聞こえる声。

あれは、久保梓。

話し方、全然違うし。

なんか、万桜に言ったのか?

俺に気付かすに、携帯で話し続ける。

俺は靴ヒモを直すフリをして、久保梓の声が聞こえる場所にしゃがんだ。

何やってるんだろう、俺って。

サッカー部のキャプテンなのに。

何かあったに違いない。

バカみたいに気になるし。

…ホントバカだよな、万桜の事まだ諦めてきれないし。

はぁ~。