部屋にあがって、なんとなくぼーっとしていた自分に気付いて、シャワーを浴びようと脱ぎかけた服からアキトの煙草の匂いがした。


と、同時に急激に巻き戻される記憶に顔が赤くなる。


身体中に残る感触を少しだけ反芻したくて、シャワーは明日の朝にしようと決めた。



メイクを落として、歯を磨いてベッドに潜ると知らぬ間に口ずさんだ曲は先程のナオヤからの着信音でまたアキトを思い出す。


そうだ!

私も着信音、アレにしよう!


そう思って、携帯をいじりながらお目当ての曲をダウンロードしてから気付いた。