包まれる。 とっても安心できる 暖かいものに あたしは目を開けなかった。 今だけは、夢を見てもいいよね? 「辛かったな…」 あたしは竜の胸の中で小さく頷いた。 そうだよ。 あたしは辛かった。 あたしがそう確認し終えると、竜はあたしを離した。 暫く静寂が流れた。 まるで本当に絵の中にいるみたいだった。 こんな時が何時までも続けばいいのに… あたしはもう一度目を瞑った。