「今日は泣かないんだな。」 「うん。泣かないよ。」 あたしは穏やかに微笑んだ。 「何か疲れちゃった。泣いたりするの。」 上手く話せない自分がもどかしかった。 本当は違う。 疲れたんじゃない。 ただ… 「今頃俺に気を使わなくていいから。」 竜は凄い。 あたしの思ってる事がお見通しだもん。 「あたしは大丈夫なの。」 「じゃあ何でここに来たんだ?」 「…」 何やってるんだろうあたし、 竜には嘘つく必要無いのに… 何で強がっちゃうんだろう?