2LDKのお姫様

『いや、やっぱり勿体ないわ。私作るから』


「無理しなくて良いですよ。キツい時には休んでください」


今日は給料日だって事は知っている。彼も大学が暇な時はバイトにばかりやっている。


彼も随分疲れているはずだ。


しかし、やはり妙な感じだ。おかしい。


『そんな事言って、下心でもあるの』


しかし確かに最近はご無沙汰で、あまり一緒に寝ていなかったりするが。


「無いですよ」


少し言ってみただけだが、いざ無いと言われると少し寂しいものだ。


「でも二人がいないなら、少し期待はしてますよ」


『ばか……』


結局その日は近くの中華料理屋の安い出前を取った。


二人で食べた五目タンメンは安かったけど、確かに美味しかった。


いや、別にそれはどうでも良いのかもしれない。


『するなら、ちゃんと終わったら服を着て寝てくださいよ。風邪ひいたら大くん酷いから』


「わかってますよ」


本当に疲れているのだろうか。


いや、それも今はどうでも良いのだ。