恋のエンドロールでキスをして【小説版】

「あの見た目だからモテてたけど、長続きはしないかなー」

「そう、なんですね」

後の祭りとはこのことだ。

(自分で聞いといて……落ち込むなんて)

怜が高校でいろんな女の子と付き合っていたなら、私のことなんてとっくに忘れてたってことだ。

ずっと好きだったのは、忘れられなかったのは私だけ──。


「てかさ、僕も来るもの拒まずなんで怜のこと言えないけど〜」

少しシンとした空気を変えるように、柊さんがおどけたように話題を逸らす。

「え?」

「聞いてよー、高校の時は一回だけ怜よりバレンタインのチョコ多かったからね。すごいでしょ? まぁ、一個だけだけど」

人差しを立てて、柊さんがニッと笑う。

(なんとなく……察しはつく) 

(女の子に慣れてるし、遊んでるんだろうな)


やや間があったかもしれない。

ふいに彼が泣き真似を始める。


「うわ〜ん、花ちゃんそんな目しないで」

「えっと……大丈夫です」

「あ、絶対引いてるよねー」

「いえ、柊さんもモテるだろうなって」

怜と並んでも引けを取らない綺麗な顔で、気遣いもできて話も面白い。

どうみても女の子が放っておかないタイプだ。

私はそんなことを考えながら、三叉路の前で足をようやく止めた。