恋のエンドロールでキスをして【小説版】

「で、さっきの質問だけどさ。怜、あんな態度だったけど、映画作りに関しては妥協は許さない、人一倍映画への情熱が強いやつじゃん? 本当に花ちゃんがふさわしくないと思ったなら、僕が誘ったからって仲間には入れない。でも怜は花ちゃんがサークルに入りたいって言ったとき反対しなかった」

「……確かに……そうですけど、かなり嫌がってたから」

「わかんないけど、何か隠したいことでもあるんじゃない?あいつ分かりづらいから」

「ですね」

柊さんが、怜の真似をするように目を細めてみせて、思わずクスッと笑う。

「てことで花ちゃんが、私でいいのかって言ってたけど、少なくとも怜は花ちゃんのこと認めてるっていうか、一緒に映画作りたいって思ってると思うんだ」

「……そうだったら、嬉しいです。中学の時から……いつか怜と映画作るのが夢だったから……」

駅の手前にある最寄りのコンビニが見えてきた時、柊さんが指差した。

「こっちで合ってる?」

「はい、あの柊さんは?」

「僕もこっち」

大通りをひとつ裏に入ると途端に道が細くなって人通りはほとんどない。

街灯を頼りに二人で並んで歩いて行く。今日はとても星が綺麗だ。


「……あの……怜の高校時代ってどんな感じだったんですか?」

「うーん、今とあんま変わんないかな。映画作り優先だったよ」

「か、彼女とかは?」

さっきの冬野さんと怜のことが気になったこともあり、ついここぞとばかりに突っ込んで聞いてしまう私は本当に懲りない。