恋のエンドロールでキスをして【小説版】

(わっ、可愛いっ! お姫様みたい……)

アイドル顔負けのぱっちり二重で、オレンジブラウン色の髪にインナーカラーはピンク色。
甘いフリルのついたタイトな白いシャツにショート丈の黒のプリーツスカートが、とてもよく似合っている。

彼女はペコリとお辞儀をしてから、ラウンド眼鏡を掛けた男性の横に座った。


柊さんがREIのメンバーが揃ったのを確認すると、室内の電話機で注文した飲み物を持ってきてくれるよう依頼するのが聞こえた。

まだ未成年の私は事前に、オレンジジュースをお願いしている。

「飲み物来る前だけど、ちょっと時間かかるみたいだから、先に我が映画サークル『REI』のメンバー紹介をはじめさせていただきま~す」


パチパチと手を叩くのを見て、私も真似をすれば他のメンバーも手を叩く。

「まずは、そちらの仙道(せんどう)先輩が『REI』の映像技術担当してくれてます」

「仙道克己(せんどうかつみ)、編集コース三回。CGや音響も担当してる。宜しく」

ラウンド眼鏡の向こうから涼やかな奥二重が優しく細められて、私はペコリと頭を下げた。

見た目はワイルドな感じで、少し怖そうに見えたが、優しそうな人でホッとする。

「お次はメディア映像演出コース二回。映像美術担当で、スタイリストも兼ねてる椿姫(つばき)」

「冬野椿姫(ふゆのつばき)よ。宜しく」

初めて目と目が合ったが、本当に綺麗な人だ。

(同じコースなんだ……)

うちの大学ではメディア映像演出コースに通う人が一番多い。主に監督、脚本、美術の三つに別れており、それぞれ専門のカリキュラムが用意されている。

(とは言っても……共通カリキュラムもあるからそのうち会うかも……)

しかしながら、近寄り難い冷たい印象と少々威圧感を感じるのは気のせいだろうか。

(綺麗な人だけど……ちょっと怖い)