恋のエンドロールでキスをして【小説版】

まだ会ったばかりだが、柊さんは人懐っこくて明るくて、とても気遣いのできる良い人だなと思う。

(勢いで入会するって言ったものの)

(怜はずっと不機嫌だし)

(こんなんでやっていけるのかな……)


──その時、部屋の外から複数人の階段を上ってくる音が聞こえてきて、勢いよく襖が開いた。

「ごめん、遅れた」

黒いシャツにジーンズ姿でラウンド眼鏡をかけた、ゆるいパーマをあてている茶髪の男性が入ってくる。この人も背が高く180センチ以上ありそうだ。

「海莉、さきに始めてていいって言ったのに」

男性と一緒にピンクベージュの唇を少し尖らせながら、入ってきたのは、栗色のロングヘアを靡かせ、すっきりとした二重に鼻筋の通ったとても綺麗な人だった。

(うわ……美男美女)

男性は私から見て長机の一番左手の入り口近くに座り、女性は怜の真横に座った。

「あれ、《《あの子》》は?」

柊さんの言葉に、すぐに女性がネイルの施された指で真下を指差す。

「笑里《えみり》なら、もう来るわよ。駐輪場ついたって」

(えみり、ちゃん?)

柊さんからの事前情報に寄ると、確かREIには一回生の子がいたと言っていたはずだ。

先に入ってきた二人は明らかに大人っぽいため、同じ一回生と思われるその可愛らしい名前に胸が弾む。

そしてすぐにトタトタと階段を駆け上がってくる音が聞こえてきて、襖が開くと元気よく女の子が飛び込んできた。

「すいませ~ん。最後になっちゃいました~」