恋のエンドロールでキスをして【小説版】

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柊さんから送られてきたお店は大学の裏の坂道を下った線路沿いにある『おりおん』という創作居酒屋だった。

あのあと、柊さんとLINEを交換した私は、視聴覚室に戻り、一昨年の卒業生が制作した青春映画を借りて、自習室で課題をこなした。

そして再び柊さんからLINEがきて、案内してもらう形で怜と三人でこの『おりおん』にやってきたのだ。

案内された二階は掘りごたつのお座敷で十五畳ほどの広さがあり、今夜は貸切だそうだ。

部屋には長机が二台あり、上座には簡易のプロジェクターがついている。


「ここのマスターが映画好きでね、プロジェクターあるから打ち合わせや他作品の勉強会とかで使わせてもらってるんだ」

「ここだと話し声を気にしなくて良くていいですね」

「でしょ、ここで去年『線香花火の夜に』の完成試写会やったときは泣いちゃったなぁ」

私の隣に座っている柊さんが泣き真似をするのを見て、クスッと笑うが私の真正面に座っている怜は肘を突いたままスマホをいじっている。


「花ちゃんは『線香花火の夜に』みた?」

「いえ、まだ……なんです」