「たしかに……論理的に考えてそういうこともありえるわよね」
「でしょう?」
一人っ子のわたしは相手が2年生だからといって子供扱いはできないものなんだなと初めて知った。妹がいたら一緒にオシャレを楽しんだり、遊びに出かけたりできるのかな。
「だけどさ、お母さんは心配してるよ。だって、絶対にネックレスよりあなたの方が大切なんだから……」
「そうらに! きっと心配してるらによ。マナちゃん、なんとかそのネックレスを直してあげればその子も帰る勇気がでるかもしれないらに」
らにちゃんがしゃべると、少女は目を丸くした。
「わぁ、このぬいぐるみしゃべるんだ! 可愛いね!」
2年生の女の子はらにちゃんのぷにっぷになふんわりボディに夢中になって泣きやんじゃった。よかった。らにちゃんに助けられちゃったな。
「あ! わたしの持っている道具でこの子のネックレス直せるかもしれない!」
「「ええええっ!!」」
ふふっ、やっぱりふたりとも驚いてるな。
持っていたふたつの小さな磁石を切れたチェーンにセロテープでくっつけた。磁石というのはS極、N極があって、N極とN極、S極とS極は反発しあうけれど、N極とS極ならくっつくんだ。だから、切れたチェーンにふたつの磁石をS極とN極が向き合うようにセロテープで軽くっつければ直るというわけ。
ちなみにネックレスをそのままセロテープでくっつけたら取り外しするたびに何度もセロテープをつけたりはがしたりしないといけないからダメ。
「くっついた! すごい!! こんな使い方もあるんだ」
「この原理を応用して、磁石を利用したピアスなんかもあるんだらに」
おしゃれに詳しいらにちゃんったら得意気ね。ひらめいたのはわたしなんだけれどな。
「怒られちゃうかもしれないけれどさ。でもね、勇気を出して帰ったほうがいいよ。論理的に考えてママが大切なのはネックレスよりあなただよ」
「そうらに! きみはママにとって特別な子なんだらに!」
ふふっ、らにちゃんたら、さっきわたしが言ったことをこの子にも言ってる。
「わかった……あたし、ママにちゃんと言うよ」
「うん! 偉いよ!」
「ありがとう、お姉ちゃん! それにらにちゃん!」
少女に笑顔が戻ったとき、背の高いけやきの木から黒いネコが降りてきたの。いや、よく見るとネコのぬいぐるみ?
「せっかくオレが人間を困らせたっていうのに解決したニャ?」
「もしかして、ロボット?」
女の子が泣き出しそうな顏でわたしの服を引っ張った。
「あのネコさんがママのネックレスを壊したの」
「そうニャ、オレがやったんだニャ! でもオレはネコじゃないニャ! ネコのロボットニャ」
びゅんとまるで風みたいにすばしっこく黒ネコは駆けて、少女の手から強引にネックレスを奪おうとした!
そんな様子を見て、慌ててわたしが少女をかばう。
「何でこんなことをするの! それはこの子とママの大切なものなんだから!」
「嫌だニャ、オレは自分を棄てた人間のことなんてどうでもいいニャ! それに人間を困らせるようにプログラムされた今は開放的な気分ニャ」
「え、人間を困らせるようにプログラムされたって、どういうこと?」
「さあニャ」
「マナちゃん、コンピューターウィルスのせいなんじゃないからに? ふつうのロボットは人間を襲えないようにプログラムされているはずだらに」
ロボット三原則というやつだ。人に危害を加えない、命令を聞く、自分のことは守る、たしかそんな法則をロボットはプログラムされている。これがないとロボットが人間に反乱を起こすんじゃないかって言う科学者もいるんだ。
ただし、人間の体で悪さをするウィルスのように、コンピューターの中で悪さをするコンピューターウィルスっていうものがある。
コンピューターのプログラムを書きかえてたりして悪さをたくらむ人をクラッカーって言って、きっとネコロボットさんはクラッカーにプログラムを書き換えられたんだ。
わたしはそういう悪さをする人間が許せない。自分は隠れて罪のないロボットに犯罪をさせるなんて卑怯者のする最低の行為じゃない!!
「でしょう?」
一人っ子のわたしは相手が2年生だからといって子供扱いはできないものなんだなと初めて知った。妹がいたら一緒にオシャレを楽しんだり、遊びに出かけたりできるのかな。
「だけどさ、お母さんは心配してるよ。だって、絶対にネックレスよりあなたの方が大切なんだから……」
「そうらに! きっと心配してるらによ。マナちゃん、なんとかそのネックレスを直してあげればその子も帰る勇気がでるかもしれないらに」
らにちゃんがしゃべると、少女は目を丸くした。
「わぁ、このぬいぐるみしゃべるんだ! 可愛いね!」
2年生の女の子はらにちゃんのぷにっぷになふんわりボディに夢中になって泣きやんじゃった。よかった。らにちゃんに助けられちゃったな。
「あ! わたしの持っている道具でこの子のネックレス直せるかもしれない!」
「「ええええっ!!」」
ふふっ、やっぱりふたりとも驚いてるな。
持っていたふたつの小さな磁石を切れたチェーンにセロテープでくっつけた。磁石というのはS極、N極があって、N極とN極、S極とS極は反発しあうけれど、N極とS極ならくっつくんだ。だから、切れたチェーンにふたつの磁石をS極とN極が向き合うようにセロテープで軽くっつければ直るというわけ。
ちなみにネックレスをそのままセロテープでくっつけたら取り外しするたびに何度もセロテープをつけたりはがしたりしないといけないからダメ。
「くっついた! すごい!! こんな使い方もあるんだ」
「この原理を応用して、磁石を利用したピアスなんかもあるんだらに」
おしゃれに詳しいらにちゃんったら得意気ね。ひらめいたのはわたしなんだけれどな。
「怒られちゃうかもしれないけれどさ。でもね、勇気を出して帰ったほうがいいよ。論理的に考えてママが大切なのはネックレスよりあなただよ」
「そうらに! きみはママにとって特別な子なんだらに!」
ふふっ、らにちゃんたら、さっきわたしが言ったことをこの子にも言ってる。
「わかった……あたし、ママにちゃんと言うよ」
「うん! 偉いよ!」
「ありがとう、お姉ちゃん! それにらにちゃん!」
少女に笑顔が戻ったとき、背の高いけやきの木から黒いネコが降りてきたの。いや、よく見るとネコのぬいぐるみ?
「せっかくオレが人間を困らせたっていうのに解決したニャ?」
「もしかして、ロボット?」
女の子が泣き出しそうな顏でわたしの服を引っ張った。
「あのネコさんがママのネックレスを壊したの」
「そうニャ、オレがやったんだニャ! でもオレはネコじゃないニャ! ネコのロボットニャ」
びゅんとまるで風みたいにすばしっこく黒ネコは駆けて、少女の手から強引にネックレスを奪おうとした!
そんな様子を見て、慌ててわたしが少女をかばう。
「何でこんなことをするの! それはこの子とママの大切なものなんだから!」
「嫌だニャ、オレは自分を棄てた人間のことなんてどうでもいいニャ! それに人間を困らせるようにプログラムされた今は開放的な気分ニャ」
「え、人間を困らせるようにプログラムされたって、どういうこと?」
「さあニャ」
「マナちゃん、コンピューターウィルスのせいなんじゃないからに? ふつうのロボットは人間を襲えないようにプログラムされているはずだらに」
ロボット三原則というやつだ。人に危害を加えない、命令を聞く、自分のことは守る、たしかそんな法則をロボットはプログラムされている。これがないとロボットが人間に反乱を起こすんじゃないかって言う科学者もいるんだ。
ただし、人間の体で悪さをするウィルスのように、コンピューターの中で悪さをするコンピューターウィルスっていうものがある。
コンピューターのプログラムを書きかえてたりして悪さをたくらむ人をクラッカーって言って、きっとネコロボットさんはクラッカーにプログラムを書き換えられたんだ。
わたしはそういう悪さをする人間が許せない。自分は隠れて罪のないロボットに犯罪をさせるなんて卑怯者のする最低の行為じゃない!!


