おしゃれハッカー

「そうだね、事件を解決したおしゃれハッカーの愛花ちゃんなんだから、良いところまで行くと思うよ」

 優海さんに送られて自宅までつく頃には、普段ならもうとっくに寝ている時間。
「愛花ちゃん、この格好だけど、どうしたらもとに戻るのかな?」
「え?」
 ああ、すっかり忘れていた。
「ロジカルマジカル元に戻れ、って呪文を唱えればいいらに」

 ふたりで呪文を唱えると夜の街に蛍が舞うようにして、光が無数にわたしたちの体から離れていく、あっという間に姿は元通り。光はひとつの形にまとまって大福もちみたいないつものぷにちゃんが現れた。
「無茶を言ってごめんね。本当は最初から愛花ちゃんのことを認めていたんだよ。それを僕が利用するみたいになって……」
 そういえば、僕にはできない、みたいなことを言っていたな。
「最初から頼んでくれたらよかったのに」
「いや、それじゃダメなんだよ。きみの力は確かにすごい。だけれど、他人の意思できみを事件に巻き込ませたくはなかったんだ。まずは、きみのやりたいようにやらせてみたかった。きみが後悔することがないように。そして、僕は確信したよ、きみとならみんなを守れるってね」
 なんだかいろんなことが一日であったな。それにしても、みんなを守るか……。どういう意味だろう。
「ちょっと待つらに! ボクにお礼はなしらにか!?」
 あははっ、そういえば誰もらにちゃんにはお礼を言ってくれなかったものね。
「らにちゃん、わたしは見てたよ。らにちゃんががんばっているところ。人知れず活躍するのって素敵だと思う」
「それほどでもないらに!」
「僕も感謝しているよ、らにちゃん。ふたりにはハッカーチームの仲間になってほしい」
 ハッカーチーム? いまいち想像できないけれど、推理小説に出てくるナントカ探偵団みたいなものかな?
「といっても、実はまだ二人しかメンバーがいないんだけどね。僕がいち早く事件に気が付いたのは仲間に教えてもらったんだよ」
「へぇ、なんだか面白そう! わたしもぜひ参加させてください! これからもみんなと事件を解決していきたいもん!!」