「青のワンピース……」
すると、頭上からぼそっとそんな声が聞こえた。
顔を上げたら、聞いていた通りの服装をした人が立っている。
「Kさん……?」
「ああ、よかった。ちゃんと出会えて」
彼は穏やかな声色をしていた。
「すみません。先についているつもりが、お待たせしてしまったようで」
申し訳なさそうに言う彼は、少し暑そうにタオルで額についた汗を拭う。
スーツのジャケットは腕にかけ、捲り上げていたワイシャツの袖からは筋肉質で筋張った腕が見える。
浮き出る血管には、どきりとした。
細身だけれど程よくついた筋肉が服の上からでもわかり、よく見れば顔立ちも整っている。
男性を見て美しいと感じたのは、初めてだった。
「あの、なにかついてますか?」
じろじろと見過ぎてしまった。
恥ずかしそうに鼻をかきながら目を逸らす彼を見て、一気に顔が熱くなる。
「いえ! えっと、行きましょうか」
てっきり、地味でお堅い、ひょろひょろとした男性がくるのかと思っていた。
それなのに、こんなに素敵な容姿をした人だったなんて想定外だ。

