冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。

だから宰相から国外退去を命じられた時はそんなに悲観的にはならなかった。

でも残る家族には手を出されないようにしたかった。

宰相はそれは大丈夫だと請け負ってくれた。

マキシミリアンが帰って来る来年までの約一年間、きちんと見ていてくれると約束してくれたのだ。

シシリーには
「マキシム様が覚えて下さっていれば、平民になった彼を受け入れるために頑張って地盤を作っていると察してくださるわ。でも居場所は誰にも教えないでね。その方が皆安全だから」

「わかったわ。マキシム様にも教えないつもりなのね。きっと死に物狂いで探し回るわよ」

「ええ、それでもし探し当てて貰えたらマキシム様の愛を信じるわ。探し出せなかったらそこまでだったのよ。そう思う事にする」

「ジャスミン、思いっきりが良すぎるわ。私にはまねできないわ。それに”パーテイ承ります“もやめてしまうのは惜しいわよ」

「そうね。でもしかたないわ。そう言う運命だったのよ」

「あそこはどうするの」

「フレデイとリリーに任せるつもり。何か考えてるみたいだし楽しみだわ。今日の夜相談があるって言ってたから何か決めたのかも」

その後シシリーにはまず最初に向かう国の話をして、シシリーと話し合って手紙の差出人の名前も考えた。

シシリーはジャスミンからの手紙をフレデイに渡してくれて、フレデイから何かあるときはシシリーに手紙を託してシシリーがジャスミンに送ってくれると言う流れになる。

時間がなくてフレデイとリリーの結婚式も家族だけで近くの教会に行って牧師様に結婚の誓いを立ててもらって、自宅でパーテイをした。

皆にはシリアス様が帰ってきたらデイジーたちの結婚式と一緒にもう一度リリーたちの結婚式もすると言って誤魔化しておいた。

リリーにきちんとした結婚のパーテイもしてあげられなくてごめんと言ったら、事情を知るリリーは”充分よ。ジャス姉さまに見届けてもらえて嬉しいわ”と言ってくれた。
 
二人の結婚を見届けてほっとしたジャスミンは着々と準備を整えていった。

フレデイは”パーテイ承ります“の後をどうするかという件もあり、リリーにだけは話をさせて欲しいと言ってきたのだ。

それもフレデイが必要な事だと思うのならそのようにすればいいと言って、フレデイに任せたのだ。

リリーはフレデイから聞いてもジャスミンに何も言ってこなかった。

そこはリリーらしい。しっかりしている。

デイジーなら泣いて縋ってくるだろう。