『わたしが王妃として不適格な12の理由』をプレゼンしたら、年下王子に「全部知ってる」と言われた。


「今日からちゃんとリディのことを口説くから、安心してね」
「ちょっと待って。 アデルが何言ってるのか分かんない」

 あっれぇ? わたしの勘違いかな?
 婚約破棄したって事は、つまりわたしたち――侯爵令嬢リディアと王太子アデルフェルトは、元婚約者なワケで……?

――王妃なんて、絶対ムリ!

 そう思って、手書き資料でプレゼンしたり、令嬢を紹介したり、ついには時間遡行の魔術まで使って……
 ようやく、どうにか、やっとの思いで、昨日解消できたと思ったら!

「わたしたち、昨日婚約破棄したわよね!?」
「したよ」
「じゃあ、何でよ!」

 ついさっきまでヘコんでたわたしが、バカみたいじゃない!

 そんなわたしの荒れまくった気持ちとは裏腹に、侯爵邸の庭園には昼下がりの陽射しがのんびりと降り注いでいる。
 いつもの穏やかな笑顔を浮かべるアデルにますます腹が立ってきたわたしは、ここしばらくの事を思い返していた。