目立たない総務の私ですが、ハイスペック副社長がジレ甘です

​ある日の遅い残業帯。

他部署の新入社員が重大な入力ミスをし、フロアでパニックになっていた。

真由は自分の業務だけでも手一杯のだったが、新入社員を咎めるどころか「大丈夫、数字の整合性なら私が一緒に確かめるから」と優しく声をかけた。

真由は新入社員に深夜までつき合ってトラブルを解決した。

​ミスをした後輩を不安にさせないよう「私も昔、同じ失敗をして先輩に助けられたから」と嘘をついて笑ってみせる真由の優しさを、鷹司は陰から静かに見ていた。

​鷹司の完璧な容姿や肩書ばかりに群がる周囲の人間とは違い、決して見返りを求めず、誇示もせず、誰に対しても温かく誠実であり続ける真由。


鷹司は真由の、その芯の強さと内面から滲み出る美しさに、いつの間にか抗えないほど惹かれていたのだった。

評価やアピールのためではなく、誰も見ていないところで発揮される真由の「飾らない素顔と人柄」が伝わってくる。