目立たない総務の私ですが、ハイスペック副社長がジレ甘です

(また……こんな風に、分かりにくくて温かい気遣いを……)

​真由の胸の奥が、じんわりと熱くなった。

​「……はい。大切に、いただきます」

​真由は紙袋を両手でしっかりと抱え、心の底からの感謝を込めて深々と頭を下げた。

​扉が閉まり、静寂を取り戻した副社長室。

鷹司は叩いていたキーボードの手を止めた。

​「……『温かい茶でも飲むといい』、か」

​鷹司は自分で口にしておいて、あまりにもストレートすぎたのではないかと、静かに深いため息をついた。

だが、最後に見せた真由の嬉しそうな笑顔が、頭から離れそうになかった。