エリート学園の最上級王子は、地味な私を離さない。

慈善晩餐会の当日。
朝からずっと、心臓が落ち着かなかった。

鏡の前で何度も深呼吸しても、緊張は少しも消えない。
今夜は、鳳城くんの隣に立つ。
たくさんの視線の中で、試されるみたいな場所へ行く。

怖い。
でも逃げないと決めた。

用意されたドレスは、あの日ホテルで選んでもらった淡い水色。
胸元には繊細な刺繍が入っていて、光が当たるたびにやさしくきらめく。

髪もきれいに整えてもらって、最後に小さなパールの飾りをつけたとき、私は鏡の中の自分を見て少しだけ息をのんだ。

知らない女の子みたいだった。