氷の君に、恋の歌を。

夕日に照らされた道の途中で、蓮斗はまっすぐ乃愛を見つめた。

「文化祭の前も、文化祭のあとも、ずっと思ってた」

「うん」

「乃愛が歌ってるときも、笑ってるときも、俺の隣にいるときがいちばん好きだ」

胸がいっぱいになって、乃愛は言葉をなくした。

「だから」

蓮斗は少しだけ照れたみたいに目を細める。

「これから先も、毎日こうして一緒に帰りたい」

乃愛はうれしくて、ぎゅっと手を握り返した。

「私も」

短い返事なのに、気持ちはちゃんと全部こもっていた。