「海が見えるのね、とってもすてき」
客室に入ると、大きな窓の外に広がる景色につむぎは目を奪われている。
丈は隣に並んで立ち、つむぎの肩を抱き寄せた。
「あの……綾瀬くん」
つむぎが緊張気味に、そっと上目遣いに丈を見つめる。
「ん? どうした?」
「うん、あの……。私ね、綾瀬くんと結婚できて、心から幸せなの。毎日綾瀬くんと一緒にいられることが本当に嬉しくて。綾瀬くん、こんな私と結婚してくれてありがとう。私も少しでも綾瀬くんの妻にふさわしくなりたい。だから綾瀬くん、思い切って言わせて」
そう言うとつむぎは目を潤ませて深呼吸する。
丈にもその緊張感が伝わってきた。
「綾瀬くん……あの、あのね」
懸命に口を開くつむぎが健気で、丈は思わず両腕で抱きしめた。
「つむぎ、無理しなくていいんだぞ? 俺は今のままでも充分幸せだ」
「ううん、言わせて。私が言いたいの。聞いてくれる?」
「……わかった」
丈は身体を起こしてつむぎと向かい合い、両手を握りしめる。
「綾瀬くん、私……」
子どもの話を予測していた丈に、つむぎは思いも寄らぬ言葉を告げた。
「あなたのことが大好きです……丈くん」
「えっ……」
一瞬時が止まったように、丈は固まる。
「つむぎ、今、なんて?」
「私、これからはちゃんとあなたのことを名前で呼ばせてほしいの。……丈くんって」
丈はたまらず片手で口元を覆う。
想定外な上にあまりにもつむぎが可愛いくて、嬉しさに舞い上がりそうだった。
「つむぎが俺を、名前で呼んでくれるのか?」
「うん。これからは、じ、丈くんって」
「じじょうくんって?」
「違うもん! じょ、丈くん」
「じょじょうくん?」
「もう!」
頬をふくらませるつむぎを、丈はギュッと抱きしめる。
「ありがとう、つむぎ。ものすごく嬉しい」
「本当? そんなに?」
「ああ。大好きな子に名前で呼ばれるなんて、最高に幸せだ」
「そっか。私も綾瀬くんに『つむぎ』って呼んでもらうと、すごく嬉しいの」
「ん? 誰にだって?」
「あっ、じ、丈くん」
「じじょうくんね」
するとつむぎは困ったように眉を下げて丈を見上げた。
「ごめんね、まだすんなり呼べなくて。ちゃんと練習するから」
「ふふっ、もう充分可愛いから許す。つむぎ?」
「なあに?」
丈はつむぎを抱きしめて耳元でささやく。
「心から好きだよ。愛してる、つむぎ」
つむぎが小さく腕の中で頷いた。
「私もあなたが大好きなの……丈くん」
丈は頬を緩めると、つむぎの顔を覗き込む。
潤んだ瞳で見つめてくるつむぎが愛おしく、丈は胸を切なくさせながら優しくつむぎにキスをした、
客室に入ると、大きな窓の外に広がる景色につむぎは目を奪われている。
丈は隣に並んで立ち、つむぎの肩を抱き寄せた。
「あの……綾瀬くん」
つむぎが緊張気味に、そっと上目遣いに丈を見つめる。
「ん? どうした?」
「うん、あの……。私ね、綾瀬くんと結婚できて、心から幸せなの。毎日綾瀬くんと一緒にいられることが本当に嬉しくて。綾瀬くん、こんな私と結婚してくれてありがとう。私も少しでも綾瀬くんの妻にふさわしくなりたい。だから綾瀬くん、思い切って言わせて」
そう言うとつむぎは目を潤ませて深呼吸する。
丈にもその緊張感が伝わってきた。
「綾瀬くん……あの、あのね」
懸命に口を開くつむぎが健気で、丈は思わず両腕で抱きしめた。
「つむぎ、無理しなくていいんだぞ? 俺は今のままでも充分幸せだ」
「ううん、言わせて。私が言いたいの。聞いてくれる?」
「……わかった」
丈は身体を起こしてつむぎと向かい合い、両手を握りしめる。
「綾瀬くん、私……」
子どもの話を予測していた丈に、つむぎは思いも寄らぬ言葉を告げた。
「あなたのことが大好きです……丈くん」
「えっ……」
一瞬時が止まったように、丈は固まる。
「つむぎ、今、なんて?」
「私、これからはちゃんとあなたのことを名前で呼ばせてほしいの。……丈くんって」
丈はたまらず片手で口元を覆う。
想定外な上にあまりにもつむぎが可愛いくて、嬉しさに舞い上がりそうだった。
「つむぎが俺を、名前で呼んでくれるのか?」
「うん。これからは、じ、丈くんって」
「じじょうくんって?」
「違うもん! じょ、丈くん」
「じょじょうくん?」
「もう!」
頬をふくらませるつむぎを、丈はギュッと抱きしめる。
「ありがとう、つむぎ。ものすごく嬉しい」
「本当? そんなに?」
「ああ。大好きな子に名前で呼ばれるなんて、最高に幸せだ」
「そっか。私も綾瀬くんに『つむぎ』って呼んでもらうと、すごく嬉しいの」
「ん? 誰にだって?」
「あっ、じ、丈くん」
「じじょうくんね」
するとつむぎは困ったように眉を下げて丈を見上げた。
「ごめんね、まだすんなり呼べなくて。ちゃんと練習するから」
「ふふっ、もう充分可愛いから許す。つむぎ?」
「なあに?」
丈はつむぎを抱きしめて耳元でささやく。
「心から好きだよ。愛してる、つむぎ」
つむぎが小さく腕の中で頷いた。
「私もあなたが大好きなの……丈くん」
丈は頬を緩めると、つむぎの顔を覗き込む。
潤んだ瞳で見つめてくるつむぎが愛おしく、丈は胸を切なくさせながら優しくつむぎにキスをした、



