いちご色の恋予報♡

けれど、その様子を少し離れた席から見ていた人がいた。

莉久だ。

教室に入ってきたときから、ずっと無言。
でも、その視線だけが妙に冷たい。

「いちか、今度また話そうよ。昼とかさ」

蒼真がそう言って笑った瞬間だった。

「白石」

低い声。
名前を呼ばれて、いちかの背筋がぴんと伸びる。

莉久がすぐそばまで来ていた。
そのまま、いちかの机に手をついて、蒼真を見る。

「誰?」

笑っていない声だった。

「あ、俺? 幼なじみ」

蒼真は悪気なく答える。
けれどその言葉に、莉久の目がすっと細くなる。

「へえ」

短い一言なのに、空気がひやりとする。
いちかは慌てて立ち上がった。

「り、莉久。あのね、蒼真はほんとに昔からの友達で」

「ふうん」

返事は短い。
けれど、いちかを見る目は少しだけ不機嫌そうだった。

結局そのまま蒼真は去っていったけれど、教室にはなんとも言えない空気が残った。