きみの居ない春を、まだ知らない

電車が動き出す


窓の外に


見慣れた町が流れていく


湊はずっと


窓の外を見ていた


泣いていることを


誰にも見られないように


その日から


八年間


玲奈に連絡することはなかった


でも


忘れた日は一日もなかった